院長の寺田です。
今年は、宮崎県の口蹄疫、そして多く方々が地震と津波によって命を落とされた東北関東大震災という未曾有の災害に見舞われました。またそれに引き続いて起こった福島原発の事故による放射能汚染は特に首都圏並びに関東の台所である福島宮城など東北の農業・畜産・漁業に大きな災害を及ぼしていますが、農業・畜産・漁業は、“食”そのものです。
世間一般にはペット動物医療が中心のように思われていますが、我々獣医師の仕事の最も大切な仕事のひとつは、“食の安全を守る”という仕事です。牛や豚、鶏などの健康を管理し、安全な畜産物を供給するのは、我々獣医師の仕事なのです。
口蹄疫や鳥インフルエンザなど家畜の伝染病を防ぐことにより、我々人間が食べるお肉を守っているのです。非常に伝搬力の強い口蹄疫が広がると日本の畜産は大打撃を受けます。国産牛肉、国産牛乳といった物が口に出来なくなることも考えられるのです。
また、BSEといった人畜共通伝染病といった病気を食肉に供される前に早期に診断し防ぐことにより、我々人間の健康も守っております。畜産物の残留薬剤などの問題しかりです。
このように、畜産動物の健康を守ることすなわち、“食の安全”を守ること、その仕事こそ獣医師の最も大切な仕事のひとつです。
No.43 食の安全と獣医師の関わり
No.42 買う側もしっかりしましょう!
院長の寺田です。
最近、動物愛護法の改正を前にいろんな報道がなされていますね。特にペットショップの深夜営業の規制など。ここたつの市は田舎なので深夜までペットショップが営業しているなんて全く知りませんでした。子犬を深夜まで明るい中に置いておく、深夜まで見ず知らずの人間に会わされれていたなんて考えただけでゾッ!としますね。
また、良くみられるのは60日齢にも満たない子犬の販売です。子犬は60日頃~120日頃までの間に、沢山のことを学びます。母犬のぬくもり、兄弟との遊び、そしてそれらから生まれてくる社交性など、とても大事な時期なのです。そんな時期に突然母犬や兄弟犬と離され、小さなスペースを介して全く体験したことのない世界に渡されていく。これがどれほどの悪影響があるのか想像に値しません。病院で子犬を見ていると、60日までに殆どの犬が譲渡され、飼い主様とやってきます。やはり自宅で生まれてそのまま育った子犬たちと発育具合も性格も全く違います。
はっきり言いまして、買う方に問題があるんです。日本人はどうしても小さい物を好む性格で、早く早くに手に入れたくなる性分があります。
是非、これを直しましょう!
子犬は出来るだけ母親と一緒に!
具体的には90日~120日以上での購入・譲渡をお勧めします。ブリーダーさんの元で先に少しずつトイレトレーニングなどを始めて貰っておきましょう。
人間でも小学生になっても母親のおっぱいを吸っている子は、大概風邪引かずに元気ですよね!
出来るだけ小さい時期に買わないでくださいね。
No.41 12月になりました。
院長の寺田です。
はや12月ですね。まだまだ1年を締めくくるご挨拶には早いのですが、今年も当院をご利用頂き、ありがとうございました。
感謝の意を込めて、そして少しでも犬猫達のために毎年恒例のワンニャンドッグのキャンペーン期間を始めました。
いつもの健康診断検査の料金より少し低価格に設定しております。この機会に是非ご利用ください。
12月に入り少しずつというか、やっとといった感じで気温が下がってきました。
気温が下がると多くなる病気の一つが、猫の泌尿器症候群です。
トイレの時間が長い、なんだか頻尿みたい、尿に血が混じっているなどの症状が見られたら特に要注意。殆どの症例で尿栓子物質(大概は、尿石)による尿道閉塞が起こっており、放置すると急性腎不全を引き起こし、命に関わる状態になります。早期に見つけるには、飼い主様の普段の注意が一番大切です。よく注意してあげてくださいね。