グッと今週は気温が上がり、桜のつぼみも膨らんできました。なんて素晴らしい季節なんでしょう。この季節になると子供時の記憶がよみがえります。私は3月生まれなのでおむつを持って神岡保育所に登園していたそうですが、毎年お遊戯会で”春よ来い、早く来い”って踊ったそうです。そのお遊戯会の記憶が私の一番小さい頃の記憶の1つなのですが、大きな桜の木の下で、暖かな風を感じ、それはそれはなんだか暖かく柔らかい春霞のような記憶なのです。
思い返すといつも大きな木がそばにありました。実家の庭には鳥の巣がある様な高い木々。神岡幼稚園ではウサギの飼育小屋の周囲に並ぶポプラの木々。神岡小学校では、当時は木造の素敵な素敵な校舎でしたが、校庭の東の端にはもの凄く大きなクスノキがあり、その下で遊んだり、昇ったりしたものです。龍野東中学には道路と校庭を仕切る木立。龍野高校では、あの有名なシンボルのクスノキが私たち学生を見守っていました。
大学を卒業し、勤務医経験後この地での開業を決めたひとつには、街路樹の存在がありました。播鉄の路線が道路に作り替えられ、その後県道になった市内のその道路には沢山の街路樹が彩っていました。皆さんも覚えていらっしゃるでしょう、ここ島田の地も沢山の素敵な街路樹が残っていました。写真のような立派な街路樹でしたね。過去形でお話しするように新しい病院の建築を始めた7-8年前頃より、県道整備に伴い殆どの街路樹が取り除かれ、それはそれは”ただの”何処にでもある道路に代わってしまいました。本当に残念でなりません。
新緑を目にすることは何気ないことですが、人間の人間らしい成長にとても大切なことです。
どうやら姫路の大手前通りの再整備が始まるそうです。あの立派な街路樹に住むムクドリの糞公害が問題になっているそうです。そんなことだけで、大切な木々を切ってしまわないで欲しいものです。切った木でベンチを作るなんてくだらないことをしないで下さい。
朝から窓を開け放した春の陽気が差し込む部屋で、神戸新聞の再整備の記事を読みながら、そんなことをつらつら考えてしまいました。
さあ、4月ですね。市議会議員選挙に、兵庫県議会補欠選挙と大切な選挙があります。新しい箱物を作るだけじゃなく、古いものや今あるもの、そして今ある自然を大切に考えて頂ける候補者はいらっしゃるのでしょうか。