重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは、ダニが媒介(ダニから感染)するウィルスの伝染病です。
野山に出かけた時にダニが付着吸血することにより人をはじめ、犬や猫に感染し発症する人獣共通感染症です。主に西日本一帯に広がっており、兵庫県でも人、犬ともに発症が見られ、昨年夏には赤穂市にて人の感染が報告されています。
また、ダニから犬や猫が感染し発症した場合、発症した犬や猫から人へ感染(飼い主さんへ感染)することが知られています。
兵庫県HP https://web.pref.hyogo.lg.jp/tjk06/madani-sfts.html
神戸新聞 https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201907/0012529946.shtml
厚労省 https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/sfts_qa.html
野山に出かける際にはダニ対策として、長袖長ズボンの着用と帰宅時のダニの付着の確認除去を行いましょう。また、犬や猫には日ごろからダニ駆除薬(マイフリーガード、フロントライン、ネクスガード、スペクトラなど)の投与を必ず行っておいてください。
特に猫に感染、発症した場合重篤な症状が見られ、致死率も高いことが知られています。発症した猫から飼い主さんに感染し重症化していることも報告されています。
また、発症猫を診療した獣医師・動物看護師への感染例も見られ、動物病院従事者へのウィルス暴露の問題が重要視されています。最近でも広島県において発症猫を診療した獣医師の感染が見られています。
中國新聞 https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=661567&comment_sub_id=0&category_id=256
問診において発熱等の見られる具合の悪い猫の場合、防御服・防御メガネ・マスク手袋など感染予防処置をとったうえでの診察となり、場合によっては沈静剤の投与も行うことがあります。その際にはご理解のほどお願いします。