寺田動物病院
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2014/8/1 金曜日

  No.29 熱中症対策

暑い夏がやって来ました。犬は体温調整を呼吸だけで行っています。汗もかきません。高温に対する体温調整が上手くない動物のひとつです。犬も熱中症に注意して下さい。

夏場から11月頃まではご注意を。

いくつかのポイントあげておきますね。

 

①ブラッシング!

被毛のもつれは熱がこもります。毎日!しっかり!何回も!ブラッシング!

②いつも新鮮な飲み水を置いてあげて下さい。

③大きなペットボトルに入れた水を凍らせて使うのが便利です。沢山作って使いましょう。

④室内飼育の場合。風通しを良く。出来れば冷房を。

⑤屋外飼育の場合。しっかり日光を遮断。風通しの良い場所に。

打ち水なども利用しましょう。

⑥老犬は特に暑さに弱くなっています。さらにご注意を!

⑦外出時、地面に近い犬は飼い主が感じるより暑い場所にいます。注意しましょう。

⑧暑い季節の車でのお出かけは出来るだけ避けましょう。

どうしても必要な時には、直射日光を避け、エアコンの空気がいつも確実に当たるようにして下さい。飼い主さんの休憩の回数を増やして、少し車外での息抜きを必ず行いましょう。

⑨短頭種(シーズ・パグ・フレンチなど)、肥満の犬、興奮しやすい犬も特に注意しましょう。

2014/7/22 火曜日

  No.28 今月のオススメ図書

こんにちは、院長の寺田です。

今年は第一次世界大戦から100周年の年になるそうです。近代日本の大きな戦争としては維新後、日清・日露そして第一次世界大戦、第二次世界大戦となりますが、日露戦争の戦死者約10万人、第一次世界大戦では900万人ともの凄い数になっていきます。それは爆弾などの大量破壊兵器の登場に因るものです。そして国民皆兵政策(徴兵制度)、ロシア帝国・オスマン帝国の滅亡(革命、社会主義運動)などが起こり、第二次世界大戦では500-800万人もの戦死者が出ました。なんと戦争とは大きな犠牲を払わなければ行けないものなのでしょう。日本そして世界の歴史を深く学ぶと共に、現代の世界情勢そして明日の世界を国民みんなが熟慮しなけばいけませんね。

今回ご紹介する図書は第一次世界大戦の悲惨さを、主人公を”馬”として語らせることで描いたモノです。

「戦火の馬」 マイケル・モーパーゴ 原作 佐藤見果夢 訳  評論社

わたしの名前は、ジョーイ。イギリスの田舎で飼われる1頭の農耕馬だ。飼い主のアルバートと素朴で楽しい生活を送っていたが、世は第一次世界大戦が始まり、私はアルバートの手を離れ戦争にかり出されていった。ライバルであり相棒となるトップソーンと共に戦地フランスを回った。最初の戦いで無残にも敗北し、偶然にもフランスの農家で優しい少女に育てられた。しかしすぐに戦火の中に。激しい砲弾、厳しい雪や雷雨、じめじめした塹壕の中を必死に荷車や巨大な砲台を運んだ。戦況と同じように、兵隊達と共にどんどんすさんだ状態になっていった。そして私はとうとう破傷風にかかってしまった。不治の病から助かった私は、イギリスから兵隊としてやって来ていたアルバートと奇跡的な再会を果たしたのだ。

第一次世界大戦では、イギリス兵の戦死者およそ100万人。そして200万頭の馬が銃弾や大砲に倒れ、またはぬかるみに浸かり病気になり死亡したのです。大陸で生き残った馬は全て食用として売られていったそうです。

長くなってしまいましたが、この物語は児童書として書かれています。

ぜひ、手にとって読み、お子様達に薦めてあげて下さい。多くの子供たち、特に中高生に読んで頂きたいと思います。馬の忍耐強さ、従順さ、利発さ、そして馬がどれほど知性ある生き物なのか、そしてなんと言っても戦争のむごさを勉強出来るはずです。

その後で、ぜひ、スティーブン・スピルバーグ監督、映画「戦火の馬」を見てください。

原作も映画も素晴らしい作品です。

そうそう、この夏、イギリスで舞台化された物が日本にやってきます。ぜひそちらも!

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2014/6/30 月曜日

  No.27 犬のトレーニングの1例

犬のしつけは一生必要です。

しつけは強要ではなく、能力を上げるためのトレーニングです。この能力とは、「飼い主との生活へ上手く順応する能力」です。飼い主も犬もストレス無く良い関係を保つには必ず必要なトレーニング(しつけ)であり、何もしないと只のわがままな状態にしかなりません。また、一度覚えて出来るようになっても、飼い主がやらなくなると「やらなくて良い」と犬が新たに覚えてしまい、出来なくなります。

いろんな方法、ポイント、やり方がありますが、何かひとつでも始めなければいけませんね。

そんな方法をちょっとお教えします。

①必ず毎日やること。

②静かな集中できる環境で行うこと。

③犬と一対一で行うこと。

これは人間の教育に例えると、読み書きそろばんや百ます計算の様なものだと考えて下さい。成績を上げることが目的ではなく、静かに集中して机に向かう事が出来るようになると自然と”落ち着きのある子供”になるのと同じ事です。

今回ご紹介する方法は、一般的な服従訓練との間には大きな違いがあります。この方法の目的は、まず飼い主と犬が楽しく時間を過ごせるようになることであり、 犬は困った時にはいつでもリラックスして飼い主の指示を仰げば安心なのだという
ことを犬に覚えさせることです。

(ご褒美)

このプログラムで使うご褒美はドライ(乾燥)フードを使います。また、犬が おやつだけでお腹がいっぱいにならないように注意。どうしても食欲のない時には、ハムやウィンナーを少しだけ使いましょう。

(時間)

1日2回朝晩10分ずつ。空腹時にやりましょう。

(具体的な練習方法)

まずご褒美を15個ほど持ちます。
犬の名前を呼んで自分の所に来させます。(ご褒美を持っているのに気づくと
飛んでくるはずです。)
「お座り」と号令。犬が従えば「いいこ」と誉めながらご褒美を1個だけ!与えます。
もし犬が「お座り」の号令に興奮して従わないなら、この練習は直ちに中止します。
犬がどんなにご褒美を欲しがっていても、犬が落ち着くまで30分でも犬を無視して
下さい。犬が30分ほど経ってようやく落ち着いたら、改めて練習再開して下さい。
練習は必ず床の上で実施して下さい。ソファーなどの上ではやらないように。
練習の終わりには、必ずうまく出来た号令をかけて、犬と楽しい気分で終了しましょう。
「終わり!」といいながら手を叩いて思う存分なでて可愛がってあげてね。

このプログラムは必ず飼い主がリーダーなんだよ!って気持ちだけは忘れないこと!
一緒に遊んであげてるよ!って感じで楽しんで下さい。

(練習例)
①「お座り」5秒間→ご褒美
②「お座り」10秒間→ご褒美
③「伏せ」5秒間→ご褒美
④「伏せ」10秒間→ご褒美
⑤「お座り」「伏せ」「待て」5秒間→ご褒美
⑥「お座り」「伏せ」「待て」10秒間→ご褒美
⑦「お座り」「待て」→飼い主が1歩下がり戻る→ご褒美
⑧「お座り」「待て」→飼い主が2歩下がり戻る→ご褒美
⑨「伏せ」「待て」5秒間→ご褒美
⑩「伏せ」「待て」10秒間→ご褒美
⑪「伏せ」「待て」→飼い主が1歩下がり戻る→ご褒美
⑫「伏せ」「待て」→飼い主が2歩下がり戻る→ご褒美
⑬「お座り」10秒間→ご褒美
⑭「お座り」「待て」→飼い主が1歩右に動いて戻る→ご褒美
⑮「お座り」「待て」→飼い主が1歩左に動いて戻る→ご褒美
⑯「伏せ」「待て」→飼い主が2歩下がり戻る→ご褒美
⑰「伏せ」「待て」→飼い主が2歩右に動いて戻る→ご褒美
⑱「お座り」「待て」15秒間→ご褒美
⑲「伏せ」「待て」→飼い主が2歩左に動いて戻る→ご褒美
⑳「伏せ」「待て」→飼い主が犬の周りを回って戻る→ご褒美
㉑「お座り」「待て」5秒間→ご褒美
㉒「お座り」「待て」3秒間→ご褒美
「終わり!!」と言って軽く手を叩き、愛犬を誉めてあげましょ♪

いきなり全て出来なくて当たり前です。まずは①を毎日。出来るようになると①+②といった感じで少しずつ増やしていきましょう。

 

2014/6/13 金曜日

  No.26 狂犬病予防リーフレット

厚生労働省のHPに狂犬病予防のリーフレットが新しく作成されております。

狂犬病予防についての内容と共に、リーフレットもぜひご覧下さい。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/

 

2014/5/25 日曜日

  No.25 疥癬

犬や猫につくダニには、目に見えるマダニなどの他に、肉眼では見ることが不可能で顕微鏡でしか発見できないヒゼンダニというダニがいます。通称、疥癬といわれます。

 

猫疥癬は、殆どの場合感染猫との密着・接触による感染です。

 

犬疥癬は、野原で野生動物(特にタヌキ)などが落としていった疥癬を偶然にも付着してしまう事で感染します。特に西播地域のように自然も多く、里山が形成されており、家の周りに普通に野生動物が見られる場所では結構見られる皮膚感染症です。

 

症状としては、”強い痒み”です。しかし感染初期では痒みだけが強く見られ、皮膚病変の発見できない事が殆どです。1-2ヶ月してくると耳の前端部部や肘などに強い痒みと共に皮膚の炎症と痂皮が見られてきます。この段階になると削り取った皮膚を顕微鏡で発見することが可能となり、確定診断されます。

 

疥癬の痒みは、ノミの寄生、アレルギー・アトピーの症状と共に犬猫の3大痒みのひとつです。

 

治療は、レボリューションの頻回投与やアイボメック(ウシ用しかありませんが)の複数回注射となります。初期にはなかなか確定診断することが出来ないので、状況と場合に応じて診断的治療としてお薬の投与を先に行う場合もあります。

予防は、ありません。普通のマダニなどは、ダニ駆除薬をしっかり使っておけば問題はありませんが、疥癬は予防方法もなく予防的に使用できる薬剤もありませんので、感染してしまった時は”運がわるかった”としか言えない感染症ですね。

 

痒みは非常に強いのですが、症状は命に関わることは全く無く、治療すれば確実に治癒しますので安心して下さい。

 

顕微鏡で見た疥癬(ヒゼンダニ)  画面上では大きな丸い胴体に、顔は左に向いてあります。

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普通に見られるダニ(マダニ)  大きいのが成ダニ、中ぐらいが若ダニ、小さいのが幼ダニ ダニ__

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